結婚願望ってなに?

最近,アナイス・ニンの幼少期(11歳〜)の日記『LINOTTE』を読んでいる.

彼女については二階堂奥歯が好んで読んでいた,文章に才能のあるひとという認識しかなかったのだが,内向的な暗い世界観を持っていて,本を読むのが好きで自分と日記との対話を好む,一般的に見ると少し風変わりな(しかも12歳の!)彼女ですらも素朴に将来”素敵な男性と”結婚したいと思っているようで驚く.


自分はアナイスくらいのとしの時にもそんなことは思っていなかったし,それから今に至るまで一度もそんなことを思ったことがなかった.
不労所得が得たいという意味で金持ちの妻になりたいと思ったことはあったが.ただ悲惨な労働をせずに毎日勉強をしたり創造的な行為をしたりして過ごしたかったのだ.
ただそれは結婚そのものを求めているというよりは,単に多額の収入がたまたま転がってきさえすればなんでもいいという程度の願望だ.


一度たりとも,男と結婚したいとも母になりたいとも思ったことがない.なんというか,「絶対にそうしないぞ」と決めているというわけではなく,ただ素朴に自分の辞書にないというか・・・そういった価値観をインストールされていないのだ.自分がこのようであることについてなんの疑問もないが,結婚したい(あるいは素敵な彼氏が欲しい)と考えている女性(もちろん,男性という単語と入れ替えてもよい)の方が一般的で自分はそうではないのではないかとちょっぴり不安になる.