2021-07-04 セルジュ・ゲンズブールの顔

セルジュ・ゲンズブールの顔が苦手だ.

ルッキズムを謳うアンチルッキストとして日々を過ごしている私としては本当に遺憾なのだけど,ものすごく苦手だ.

なんだか理科の教科書に出てくるアボガドロみたいなギョロっとした目がダメなのか,主張の激しい鼻がダメなのか髪型がダメなのか・・・それとも一つ一つは問題ないのに,全体として見るとダメなのか,よくわからないけど見ているとゾワゾワしてくる.

 

松田青子さんの「ロマンティックあげない」にはよく映画館の話が出てくる.このエッセイ集を毎日ちょこちょこ読んでいて今日も例に漏れず読んだのだけど,そのときふと,そういえば自分,一回だけ見に行った映画で途中退席したことがあったなと思い出した.それは,セルジュゲンズブール出演の「スローガン」だった.

けっこう楽しみにしていたはずが始まったとたんセルジュの顔にウワッとなってしまって,それでも我慢して見ていたけど,話が進むにつれてそのもはや恐怖に近いくらい苦手なセルジュが親子ほども歳が離れた(ように見える)ジェーン・バーキンとセクシュアルな関係を演じているのが耐えられなくて,結局途中で席を立ってしまった.

 

こんなことすっかり忘れていたけど,思い出してみるとなんとなくこのことがうしろめたくなってきた.反省しつつ,ルッキズム内面化人のことをもう少しあたたかい目で見ようと思った.